~2023年9月
このホームページ作成が平成23年。今までの歴史の中様々な利用者さんと出会い、そして別れて・・・ろまんな風では現在の心境や感じた事、進行形で起こっている事柄を綴りたいと思います。時々昔を振り返ったり・・・『ろまんな風』を覗いて見てください。介護を通しての私の心境の変化や成長が垣間見れるかも知れません・・・(^〜^)
徒然なる日記
明らかな変化。
2023-08-31
ある要介護5の利用者さん。
これまでは立位保持もバランス取れず、足に力は入らない状態。普段から目を閉じていて働きかけても殆ど目を開きませんでした。
少しずつ痩せて来ているし、食事は咀嚼や嚥下が不安定。水分摂取もとろみを付けて対応していました。
8月に入って主治医が往診専門の先生になりました。その時に栄養状態のチェックをして頂き、イノラスと言う高カロリーのドリンク剤を処方して現在毎日飲んでいます。
処方当初は一日1Pでしたが、一週間経って一日2Pに。1P180mlなので、デイサービス利用時に2P飲んで頂くのは少々大事かも知れません。しかし何とか2P飲んで頂いています。
さてさて、体に高カロリーが入って来て・・・明らかに変化が出て来ました!!
一番は目を開く時間が増えた事。これまでいくら働きかけても目を開ける事は滅多になかったのですが、今では声掛けをするとパチッと目を開けるのです。それだけではありません。時々自発的に目を開けて周囲を見回すのです。
「お~!!〇〇さん、目が開いている~!」と叫んでしまう程、感動しています(笑)
そして変化のもう一つは・・・足に力が入っている事です。
これまでは介助歩行でもほぼ介助者の力で歩いていたのですが、今は足が出るししかも足が上がります。
「前はこんなに上がらなかったですよね。」
スタッフ同士でこんな会話が交わされます。更に更にトイレなどでパンツ等の上げ下ろしの際の立位保持も以前に比べてバランスもある程度保てて足に力が入っているので、大分介助し易くなりました。
居間から浴室までの歩行も以前よりは楽だし、居間からトイレまで往復が出来るほど。
エネルギーが注入されて明らかな変化が出ています。
・・・と言っても~。以前に比べてささやかな変化。目を見張るほどの変化ではありませんが(^-^;
要介護5の方になると、このささやかな変化でさえ大きな変化と言えると僕は思っています。基本的に少しずつ低下して行く可能性が高いのですから、ささやかな変化はある意味大きな変化でもあります。
介助のし甲斐があると言うもの。
もちろん介助量は然程変わりませんが、でも全然違います。今はかなり楽に感じます。
今回の利用者さんにはイノラスが合っていたのだと思うし、実際年齢的にもまだ若い部類。しっかりと栄養が補給できれば多少の改善は見込めたのかも知れません。
これまで咀嚼や嚥下が不安定で少しずつ痩せていたのが気になり、ご家族にイノラスやエンシュアの提案をしていたのですが、なかなか実行されませんでした。
しかし往診の先生が主治医になり、以前よりも気軽に相談できるようになったのも良かったのかも知れません。
何はともあれ、ささやかな変化でも大きな違い。
現在の状態を維持出来るように対応して行きたいと思います(^-^)
お尻は完治♪♪
2023-08-30
丁度一週間前くらいからお尻の痛みを訴えていた利用者さんがいます。お尻が痛い・・・どうも肛門が痛むようでした。
肛門が痛むので排便を我慢してしまいます。そして便秘気味に。
座った状態から立つと排便感があり、その排便感が納まるまでじっと我慢している状態。余り良くありません。
この利用者さん、紙パンツにパットを敷いていますがその上にトイレットペーパーも敷いてしまっています。恐らくトイレットペーパーに尿失禁があり、お尻かぶれになったと思われるのです。
なので、先ずは肛門にワセリンを塗って様子見です。
しかし・・・なかなか痛みは納まりません。そして便は詰まって行きます。
肛門辺りまで便が詰まっている様子、これでは健康に害が及びそうだったので、土曜日に浣腸をしてみましたが、出ず。止む無く摘便を決行しました。
肛門のかぶれの痛みと摘便の痛みで大騒ぎです(^-^;しかしせめて肛門入り口付近の固い便だけでも・・・と思い、何とか辛うじて入り口付近の便を掻き出しました。
本人はその後何かと拒否が出るかなぁと思ったら。意外や意外、普段と変わらない様子だったのでホッとしました。たぶん少し楽になったのだと思います。
しかしそれでも痛みは続いているようでした。
そして月曜日、今度は薬局へ行って肛門周辺のかぶれに効くお薬をろまん亭で用意しました。肛門周辺に塗布します。
昨日はろまん亭をお休みだったので、果たして今日は・・・
朝一にお尻の状況や排便の状況を伺います。すると・・・
「昨日少しずつ出たよ!お尻も余り痛くありません!!」
良かった~♪♪塗布薬が効いたのでしょうか。お尻の痛みはほぼなくなったようだし、排便も少しずつあるようです。これでひと安心。
ただ、もうしばらく塗布薬は使用します(^-^)
そしてもう一点、パットの上にトイレットペーパーを敷かない事。これが最重要かも知れません。これまでの習慣でもあるので、分かっていてもいつも間に敷いてしまう可能性が高いです。
今後はろまん亭に到着したら最初にペーパーチェックする必要がありそうです。これまでも同様な対応をしていた利用者さんがいたので、まぁおお手のものです(笑)
ちょっとした事で様々な事が起きてしまいます。ささやかな事であっても、出来るだけ早めに対応して大事になる前に対処出来ればと思います。
先ずはお尻の痛みが無くなってひと安心。暫く様子を見たいと思います☆
飲み込みがスムーズでした!!
2023-08-29
今月の上旬からイノラスと言う高カロリードリンクを処方された利用者さんがいます。要介護5。
食事は全介助ですが、咀嚼や飲み込みが不安定で少しずつ痩せて来ていたのをご家族が心配して主治医に相談。イノラス処方となったのですが・・・
高カロリーのドリンク。甘みがとても強い飲み物です。1パック180ml入っていて300キロカロリー。現在は午前と午後に各1P飲んで頂いています。
咀嚼や飲み込みが不安定な方、当然イノラスも進みが良くありません。根気よく少しずつ飲んで頂けるようにしています。
午前午後で各1Pなので、合計で360mlを摂取です。他に水分も・・・となるとお腹はゴボゴボになってしまいます。看護師さんに聞いた所、イノラスも水分として計算しても良いとの事だったので、イノラス360ml+水分100mlくらいを一日の目標にしました。
今日はその利用者さんがいます。なかなかの強い甘み、さて今日はしっかり飲んで頂けるでしょうか(^-^)
・・・と思っていたら。
何と何と、今日は今までにないくらいスムーズに飲んで下さいます!!180mlを午前・午後と少しずつ飲んで頂くのですが、今日は一気に飲み干せました!!
今までに無いパターンです!!
更に珍しい事に自発的に飲んで下さいました。
普段はストロー付きのボトルで少しずつ口内に水分を送るのですが、今日はボトルを押さなくてもスルスルと入って行きます。
介助していたスタッフがびっくりするほど(笑)
「社長!!一気に飲みました!!」
確かに報告したくなる状況なのです。
でもな~、多分午後は飲み進めないだろうなぁ・・・
午前中状態が良いと午後はそれ程良くない・・・あるあるなパターン。・・・がしかし。
何と午後も一気に飲み干して下さいました~!!
今日は一日通してイノラス摂取が良好。こんな事は滅多にありません。今日はラッキーdayです♪♪何だか調子が良い様子を見ると我々も嬉しくなりますね~(^-^)
こんな調子が続いてくれると嬉しいですが、毎回同じように・・・とは行かないのが介護の世界。次回も今日と同じように~は、ありません(^-^;
なので、今日の良好な状態を喜びましょう。そして次回は新たな気持ちで介助です。
介護度が高い利用者さん達は日替わりで状態が変化します。良い時もあれば悪い時もあります。いえ、むしろ悪い時の方が多いと思っていた方が正解かも知れません。
だから状態が良い時は、その場で喜んでリセット。次回はまた根気強く対応する気持ちで接するのです。
今日は本当にびっくりするくらいスムーズにイノラスを2P飲んで頂けました。それだけでも嬉しい♪♪
Happyな気持ちにさせて下さった利用者さんに感謝です(^-^)
嬉しい気持ちはリセットしちゃいますが、心の中では「次回も調子が良いと良いなぁ」と願っています(笑)
共感は大切です(^-^)
2023-08-28
介護の現場では「共感する」と言う事がとても大切です。これはヘルパー研修でも一番初めに出てくる言葉だったように記憶しています。
特に認知症がある利用者さんの場合は全てに於いて「共感」と「肯定」が大切なのです。もしも「それは違います」と言う事があっても、始めは「そうですね。」と共感と肯定し、その後に「こう言うのもありますよ。」などと、提案したり「これも良いんじゃぁないですかね~。」と、返答したり。
とにかく初めの一言は共感と肯定です。
さて、入浴時のお話です。入浴は拒否される利用者さんも意外と多くいます。恐らく「面倒くさい」と言うのが一番の理由だったりするのですが・・・
「面倒くさい」と言う事での拒否であれば、先にスタッフが「面倒だと思いますけど・・・」と切り出して誘導します。「面倒だと思いますけど、お手伝いするから大丈夫ですよ。安心してお任せ下さい。」などとお伝えすると、意外とスムーズに進められたりします。
「面倒な事は重々承知でお願いします。」と、お伝えする事が意外と良かったりするようです。
「あ~、この人は分かってくれる人だ。」と言う認識を持って頂けると誘導もスムーズになったりします。
利用者さんから信頼して頂ける事、これが一番重要なのです。
しっかりと信頼関係を構築出来れば、異性の利用者さんの介助も意外と拒否無く出来たりもします。
その信頼関係を確実に構築する為に色々と四方山話しをしたり、あれこれと親切丁寧に対応するようにしています。
共感と肯定は対利用者さんではとても重要な事です。
信頼関係を確実なものにする為に、あれこれ言われても先ずは共感・肯定です。
介護現場ではとても大切な対応なのです(^-^)
お尻のトラブル。
2023-08-25
要介護1の利用者さんです。
何度注意をしても紙パンツにパット、そのパットの上にトイレットペーパーを敷いてしまいます。軽い失禁がある為、トイレットペーパーは濡れてポロポロに。
そしてこの暑さです。蒸れてしまいます。
そうなると・・・お股かぶれが起こってしまうのです。
今回はどうも肛門辺りがかぶれてしまったようなのです。「肛門が痛い。」と。
そして肛門が痛むので排便を我慢してしまうのです。今日で3日間排便が無いそうなのです。
痛みに敏感な方、ちょっとお尻を確認させて頂くと・・・やはり赤くなっていて、ちょっと痛そうです。そして便も溜まっているようなのです。
こんな時は摘便!!・・・と思うのですが、先程も書いた通りに痛みに敏感な方、摘便はほぼ不可です。さて、どうしたものか。
とりあえずトイレットペーパーを敷かないように耳にタコが出来るほどお話しました。そして肝心の肛門にはワセリンを塗って様子を見る事に。
もしかして~と思って、ケアマネージャーが摘便を試みるもかなり強い拒否。このまま続けても良い事はありません。仕方なく、ワセリンで様子を見て行く事にしました。
排便感があっても、自身で排便を止めてしまいます。余り良くない傾向ですね。何とか痛くても頑張って排便をして頂きたいのですが・・・
ワセリンを塗りながら、痛みを確認しながら軽く肛門をマッサージして排便を少しずつ促そうと思います。
ある程度認知症が進んでいる方であれば、多少強引にでも摘便をするのですが、この利用者さんは軽い認知症なのできっと痛かった事、不快な事は覚えていると思います。
そして極度になると全体的に拒否が起こる可能性があります。そうならない為には様子を見ながら、本人が不快と感じるかどうかの境目を狙って対応して行かないといけません。
パットの上にトイレットペーパーを敷いてしまうのは意外と多くあるケースです。失禁してトイレットペーパーがポロポロになったりお尻にくっついていたり。
特に女性の利用者さんに多いケースです。
その状態からトイレットペーパーを外してパットのみにさせるのは、少々困難なケースも多く、時間を要する可能性もあります。
いずれにせよ、トイレットペーパーを敷かないように促し続けて行くしかありません。
今回はお尻が痛いと言う本人の訴えもあるので、意外と効果があるかも知れません。
ちょっとした機会に状況を変化させる。その機会の逃してはいけません(^-^)
肛門の痛みの軽減とトイレットペーパーを敷かないようにして頂けるように、しばらく接して行きたいと思います♪♪