~2023年9月
このホームページ作成が平成23年。今までの歴史の中様々な利用者さんと出会い、そして別れて・・・ろまんな風では現在の心境や感じた事、進行形で起こっている事柄を綴りたいと思います。時々昔を振り返ったり・・・『ろまんな風』を覗いて見てください。介護を通しての私の心境の変化や成長が垣間見れるかも知れません・・・(^〜^)
徒然なる日記
コツが必要(^-^;
2023-05-03
入浴時に浴室で排便が始まってしまう利用者さんがいます。要介護5の方。
これまでは毎日便通用の薬を服用していたのですが、最近ご家族の判断で服用したりしなかったり。その為か、排便が定期的ではなくなってしまいました。
ご家族は薬に頼らずに排便を促したいと言う希望。ご家族の希望通りに進めています。
入浴での洗身時、失禁があるのでお尻は入念に洗います。その際必ず肛門をしっかり洗います。洗う事で刺激をしているのです。
すると・・・意外と刺激に反応して排便が始まるのですが・・・
最近は泥状便!!しかも粘土質なので少々固め。
排便が始まるとは言え、水分の少ない便。本人も力めないので腹圧をかけながら摘便開始です。
先ずは立位を取ります。体を密着させて左手で腹圧をかけます。そして右手で便を軽く掻き出すのですが・・・これまでの経験上、硬めの泥状便で力めない場合、出来るだけ便を切らずに引っ張り出すとスムーズです。
一度切ってしまうと、次の便が出辛くなってしまうからです。
腹圧をかけながら便を切らずにゆっくりと引っ張り出すイメージ。
要介護5です。立位もやや不安定。しっかりと体を密着させて安定させ、腹圧をかけながら便を引っ張り出して・・・
これはもう曲芸の一種かも知れません!!(笑)
でもこの方法でしっかりと排便が出来るのであれば、正解の方法だと思っています。
通常の摘便だと便座に座った状態で掻き出すかベッドで横になった状態で掻き出すか・・・ですが、この利用者さんは排便量も多いし体格も大柄なので便座での摘便には適していません。何せ手が届きにくいのです。ベッドで横になって・・・も、量的に厳しい一面があり・・・
入浴時ならその場で洗い流せるし多少なりとも水気もあるので出し易いのです。願わくば入浴時に排便があると有難い。
ついついある程度便が出たら一旦切って次に・・・としたい所ですが、この方の便の状態だと掻き出すのが難しいので、やはり切らずにゆっくり引っ張り出すのが一番。
これはこの方の入浴時の摘便をして来た経験上得たものです。誰にも当てはまるものではないと思いますが(^-^)
介護は一人一人に合った方法で良いと思っています。
利用者さんにもスタッフにも負担が少ないのが一番。やり方はスタッフそれぞれでも構いません。安全で負担が少なければそれでOKなのです。
より良い方法を得るにはそれだけ接する時間も必要です。密に接する中で、一番の方法を編み出していく。一つのやり方に囚われずに柔軟な対応。
介護の世界では大切な事かも知れません。
追記)もちろん定番の対応を続ける事も大切ですね。状況に応じて柔軟に対応出来ればと思います(^-^)
危険信号。
2023-05-02
ある要介護5の利用者さん。以前からお尻の部分が赤くなってしまっていて、入浴の際に毎回塗布薬を塗りタッチパッドでガードしています。
これからの時期は蒸れる事もあり、毎年恒例だったのですが、最近は通年赤みが取れません。
先週土曜日が祝日でろまん亭はお休み。なので5日ぶりの利用です。
入浴時後。いつも通りお尻に塗布薬を・・・と思ったら!!
何と赤みから少し黒ずんで来ています。すぐにケアマネージャー(看護師資格有)を呼んで確認してもらいます。
すると・・・
「褥瘡の一歩手前だね。」との判断。
う~ん、先週木曜日の時点ではこれ程では無かったのですが、休みを一日入れた事で動く事が少なくて状態が悪化し始めてしまったのかも知れません。
ご家族に連絡して受診を促します。
ろまん亭利用中は・・・患部が当たらないようにクッションや毛布を使って姿勢を整えます。
要介護5と言う事もあり、自身で体を動かす事はほぼありません。一度座ってしまうと姿勢は変わらず。時々立たせたり体の向きを変えたりしているのですが・・・
ご自宅では座椅子に座っていて、ゆっくりですがズリズリと前にズレてしまうとか。患部の位置から言って、恐らくズレる時に患部が圧迫されてしまうのだと思います。
ご自宅で座椅子からずれないように工夫して頂く事にしました。
患部が圧迫されてしまうと危険です。今後は座る姿勢にしっかりと気配りをしなければなりません。
高齢になると褥瘡の危険は高くなります。自分で体を動かせなくなると一層危険が増します。更に栄養状態が悪いと出来てしまう可能性が高くなり・・・
なので利用時は同じ姿勢のままにせず、時折動かしたり、食事は出来る限りしっかりと食べて頂くようにしています。
状況によってはあっという間に出来てしまう褥瘡。一度なるとすぐに広がってしまいます。早期発見と早期からの予防が大切です。
今回は一日休みを挟んで5日ぶり。この5日間で状況が大きく変わりそうな雰囲気。ここはしっかりと対応しなければなりません。
当の本人からは痛みの訴えが無く、基本的には周囲で発見したり判断したりしないといけません。要介護5の方の難しい面でしょうか。
今回はすぐに発見できたので対応も早く、少しでも負担が少ないまま対応が出来そうです。
しかしまさかの5日ぶりの変化にびっくり!!
いつもと同じ・・・で済まさずに、しっかりと皆さんの状態を確認しながら対応して行かなければいけませんね。。。
「コシアブラ」
2023-05-01
今年も山菜の時期になりましたが・・・ちょっと早いようです。
毎年スタッフのご両親が某地域で山菜を採って来てくれるのです。その山菜は「コシアブラ」。皆さんご存じですか?
コシアブラは山菜の女王と呼ばれています。スーパーでも最近は季節になると見かけますが、なかなかのお値段。しかも量も少なく、ろまん亭の食材として使用するには少々手が届きません。
しかしながら・・・毎年この時期になるとスタッフのご両親が山菜採りに出かけてお裾分けして下さるのです。
めちゃくちゃ有難い!!
お陰で皆さんに季節の山菜、しかも採れたてを提供出来るのです。フキノトウやウドは手に入り易いですが、コシアブラはなかなか入手出来ません。
それを惜しげもなく沢山お裾分けして下さるので♪♪
揚げたての天ぷらで皆さんに提供します。もちろんスタッフも一緒です。全員から大大好評のコシアブラの天ぷら。この季節ならではの食材です。
「この時期だから食べられる食材」は実は栄養価も高いと言われています。季節のエネルギーを頂く事が出来るからです。
山菜はその最たるものだと思っています。
山菜の女王「コシアブラ」。
今年も皆さんと一緒に堪能させて頂きました!!スタッフのご両親に感謝です♪♪
自然の恵みのパワーを頂いて、皆さん今日も元気に過ごす事が出来ました(^-^)
全てに感謝です☆
持つべきものは友!!
2023-04-28
僕には中学時代からの親友がいます。もしかしたら、自分だけが親友と思っているのかも知れませんが(笑)
中学から高校まで一緒でした。部活は違いましたが、いつも勉強に運動に良きライバル関係。彼は高校を推薦で合格し、僕は推薦で不合格(笑)一般入試で合格できたのですが・・・
高校在学中も勉学はなかなか追い付きませんでした。運動も彼の方が一枚上手。ライバルと思っていたのも自分だけかも知れませんね(笑)
そんな親友。コロナ禍でなかなか会う事も無くなりましたが、先日ちょっとしたことで連絡を取り合う事が出来たのです。
久しぶりの連絡、図々しい事に僕はある頼みごとをしました。
それは・・・彼が働く薬局にろまん亭を広告を置いて欲しいと言う事です!!
実は彼、薬剤師になり現在は薬局の責任者。すごいですね~(^-^)流石わがライバル♪♪
コロナ前にろまん亭の広告を置かせてもらったのですが、折角なので新しい広告を置いて欲しいと図々しく頼みました。
すると、快諾してくれました!!しかも、新しい広告をろまん亭まで取りに来てくれると言うのです!!
いや~、「持つべきものは友」ですね(^-^)
自宅は東地区なので、仕事帰りに寄れると言えば寄れるのですが、頼みごとをした僕が持って行くのが筋なのに~。
いやいや、本当に有難い。
久しぶりに会って広告を手渡し、しばらく色々と話しました。
損得の無い関係、昔ながらの友人。懐かしさに話が止まらなくなりそうでしたが・・・コロナも5月からは5類になるので、そうなったら一緒に飲みに行こう!!・・・と言う事で〆ました(^-^)
広告を置いてくれて、しかもその広告をわざわざ取りに来てくれるなんて、本当に嬉しかったです。
いつの時代も「持つべきものは友」。
生涯大切にしたい友人です(^-^)
支えるのか持ち上げるのか。
2023-04-27
介護度が高い利用者さんは日替わりで体が傾く事があります。左右に傾いたり前後に傾いたり。余りに傾く時はクッションなどを入れて姿勢を整えます。
傾くのは体だけではありません。当然頭も左右だったり前後だったり。
左右ならまだしも、前後の時は飲食時に少し注意が必要です。頭の位置で誤嚥を起こし易かったりするからです。
傾きがあるままに飲食の介助をするのは危険。なので、頭が後ろに反ってしまう時は頭を支えて位置を整えて。前に折れてしまう時は持ち上げるようにして位置を整えます。
どちらかと言えば剃ってしまった時に支える方が介助は楽です(^-^)前に頭が折れてしまうのを持ち上げるようにして介助するのは少々大変。
持ち上げると言うのは、額を支えてグッと後ろに押し上げるような感じです。本人は姿勢を整えようとする意思がないので、意外と重みがかかるのです。
もちろん後ろから支える時も本人には姿勢を整える意思がないので重いのですが、後ろから支えるのはつっかえ棒をするような要領で支えるので意外と楽なのです。
額を支えてもなかなか正しい姿勢にはなりません。その状況での介助はちょっとコツが必要なのです。
飲食以外でも立位保持の際、傾きがあるとバランスを取らせるのにコツが必要です。何せ本人はバランスを取ろうとする意思がほぼありません。
支えを外せばそのまま受け身も取らずに転倒してしまいます。
ただ、不思議なのは前後左右に傾く際、どちらか一方向への傾きだけなのは不思議であり、ちょっと有難い事でもあります。
一方向への傾きならば、傾く方向をしっかりとケアすればバランスを取らせやすい一面があるからです。傾く方向に自分の体を入れて支えになれば、ある程度の立位は保持できます。
その日その日によって変わる傾き。
・・・かと思うとしばらく傾かなかったり(笑)
傾きがひどかったりすると少し心配になりますが、案外数日で元に戻ったり逆に傾いたりと、一過性の傾きの可能性が高いのも何となく共通しているように思います。
その日の利用者さんの姿勢をしっかりと把握する事はとても大切な事。
よ~く見守って、安全に飲食、安全に立位保持をして行ければと思っています。
頭を支えるのか持ち上げるのか。
僕は支えながらの介助の方がやり易く感じています(^-^)