~2023年9月
このホームページ作成が平成23年。今までの歴史の中様々な利用者さんと出会い、そして別れて・・・ろまんな風では現在の心境や感じた事、進行形で起こっている事柄を綴りたいと思います。時々昔を振り返ったり・・・『ろまんな風』を覗いて見てください。介護を通しての私の心境の変化や成長が垣間見れるかも知れません・・・(^〜^)
徒然なる日記
利用者さんのお引越し♪
2022-10-20
長年ろまん亭を運営していますが、利用中にお引越しをされる利用者さんは今回で二人目です。
一人目の方はもう十数年前になります。要介護1の方で独居。動ける方でしたのでお引越しもスムーズでした。
そして今回は・・・要介護5の利用者さんです!!
ほぼ全介助。移動は車いす、もしくは手引き歩行なのですが、手引き歩行はちょこちょこ歩き。体格もよいのでなかなか重くて負荷が大きいのです。
さて、今日はその方が利用です。朝お迎えに行った後にお引越し。帰りは新居へ送ります。
問題はその新居。アパートの一階なのですが、玄関に行く前に4段ほど階段があるのです(^-^;やや古いアパートの為、階段の一段一段が高い!4段で約80センチ。
手引きでは無理です。
これまでの家は平屋の一戸建ての借家。玄関がやや高めでしたが、そこは一段なのでそれ程問題はありませんでした。今回は4段。車いすに乗せて二人がかりで上げるのが最良と判断しました。
福祉用具のスロープを手配したのですが、スロープは来週にならないと入らないそうで・・・今日の帰りと土曜日は現在あるもので対応しなければなりません。
今日は車いすで・・・と思いながら僕と男性スタッフ二人で送ります。
新居に到着して車いすを借りようと思ったら・・・なんと車いすは前の家に置いてあるとの事です!!
今日は手引きで家に入らなければならなくなりました。
これは予想外(^-^;う~ん、とりあえず二人で向かって良かったです。
さて、いよいよ問題の階段です。当の本人は全く歩く様子がありません。
仕方ないので二人で持ち上げる事にしました。一人が前で両脇を抱え、僕が後ろから股の辺りを掴んで持ち上げます。
全く歩く気が無い方を持ち上げるのは一苦労です。歩く気が無いのでほぼ脱力。体格がよいのと脱力。ダブルでハードな抱え上げになりました(笑)
もう歩かせる余裕すらありません。ただひたすら前と後ろで抱え上げての移動。僕もスタッフも息が切れます。
成人男性二人がかりで息が切れるのですから、体格のよさと脱力のダブルは相当キツイ作業なのです。これは女性スタッフではまず無理。ご家族でも厳しい介助です。
スタッフと二人で息を切らせながら何とか居室まで連れて無事に着座。暫く二人とも息が整いませんでした(笑)
実はこの部屋を決める前に下見をさせて頂き、出来れば玄関は段差がない部屋を探して欲しいとお話させて頂いていたのです。玄関に段差がない部屋を数件紹介したのですが、最初に内覧した今回の部屋に決めたそうで・・・
思った通り部屋までの移動がかなり厳しいものとなりました。
来週スロープを入れてみますが、福祉用具の方とも下見をして、スロープも厳しいかもと言う見解を頂きました。
あらら・・・
恐らく今回のお引越しでしばらくは引っ越さないと思うので~。出来る限り負担が少ない方法を見つけ出さなければなりません。
当然ろまん亭利用時だけではなく、ご家族でも出入りできるようにしなければなりません。
これは日々工夫して対応する必要があります。
今回のお引越しは懸念した事が現実となりました。しかしこればかりはご家族の判断です。その判断の下、与えられた環境の中で対応です。
でも・・・新居は以前のお部屋と違って明るくてとても良いお部屋でした。この部屋に決めた理由も分かる気がします。良かったです。
後は利用者さんの移動問題のみ。居室からトイレまでの移動も考えなければならないようです。まぁそこは暮らしながら、どうすれば良いかを考えるしかありません。
「生活をしてみて、何かあれば相談して下さい。一緒に考えて工夫して行きましょう。」
そうお伝えして退室しました。
新しいお部屋での生活、是非快適に明るく楽しく生活して頂きたいと思います。その為にはしばらく生活の中でのお困りごとの相談業務でしょうか(^-^)
快適に過ごせるようにお手伝いが出来れば良いなぁと思います。
さて、次回は車いすを用意しておいて下さるとの事。スロープ無しの二人がかりの車いす移動。
どうなる事やら~(笑)
定番になりつつあるの?
2022-10-19
ある要介護5の利用者さんです。
要介護5なのでほぼ全介助。辛うじて立位保持は可能なので、入浴も排泄も一人介助で対応出来ています。しかしながら体格がよい方、女性スタッフでは少々危険です。
なので基本は男性スタッフが対応します。現在は僕が中心ですが(^-^)
さて、この方の入浴なのですが・・・
最近2回に1回は浴室で排便があるのです!!
これまではごくたまに浴室で排便があったのですが、最近は頻回になって来た気がします。
大抵は定期トイレ誘導でトイレで排便出来ていたのですが、入浴時にお尻を刺激するともよおしてしまうようなのです。
基本的に常時失禁なのでお股は入念に洗うようにしています。始めの洗身時と洗髪が終わってから更に一度お股を洗うのですが・・・
最初のお股洗いの時は便は付着する事がありません。付着しないのでちょっと安心するのですが、洗髪後のお股洗いの時に何となく便臭がすると、ほぼ確実に排便が始まってしまいます(^-^;
便臭がする時は要注意です。
便臭がする場合、単にガスだけの事もありますが、便臭時はちょっと肛門の辺りを刺激するように洗います。少量の便が付着したら、排便の可能性が大!!
即座に浴室での排便対応に切り替えます。
幸い形の良い便なので、対応は比較的楽なのです。
お腹を圧迫しながら摘便。浴室なので、申し訳ないのですが、立位のままの摘便。形が良いのでそのままもぎ取るようにしています。
*不快なお話でしたら申し訳ありません・・・
しっかりと排便をしてもらい、仕上げにお股を洗います。入念に洗って便の付着が無くなると完了~♪♪
お腹すっきり、トイレとは違って排便後にしっかりと洗えるので保清にもなります。出来ればトイレでの排便にしたいのですが、入浴時にもよおいしてしまうのであれば仕方ありませんね。
ただ・・・ここ数ヶ月、入浴時の排便回数が増えて来ました。
もしかしたら定番になりつつあるのでしょうか(^-^;
認知症の利用者さんで定期的なトイレ誘導が必要な方の場合、時間を決めて誘導します。そしてその時間で排泄があると、その時間で排泄出来るようにリズムを作るのですが・・・
図らずも入浴時に排便が定着しつつあるように感じます。
浴室での排便、終わったら消毒です。ひと手間掛かりますが、利用者さんとしては定期的に排便があると言う事は大切な事だと思います。
しっかり食べてしっかり出す。
我々にとっては何気ない、当たり前の事なのですが、利用者さん達にとっては、意外と難しい事だったりもします。
そんな当たり前の事を定期で出来るのであればそれに越した事はありません。
本音はトイレで排便して頂きたいのですが、それが難しいのなら浴室でもOK。失禁されるよりは対応がし易いですし(^-^)
浴室での排便回数が増えるにつれ、自分自身も浴室での排便対応に慣れて来る。慣れればよりスムーズに対応出来るようになるので、ある意味良いのかなぁ(笑)
ともかく。
思わぬところでのハプニングは介護の世界では付きもの。
そんなハプニングにも冷静に迅速に対応出来るように準備しておきたいですね(^-^)
流石に介助歴20年超。ハプニングには慣れているつもりですが。まだまだ未知のハプニングが起こりそうな予感がします(笑)
10分前に~(^-^;
2022-10-18
今日は朝から曇り空でした。日中は少しだけ晴れ間も見えましたが、午後から夕方にかけて黒い雲が・・・
雨が降り出しそうな天気になってしまいました。
空を見上げると暗雲が広がっています。送迎の時間まで雨が降らないと良いのですが。
雨の送迎は少々大変な時があります。自身で歩行できる利用者さん達はそれ程問題ないのですが、車いすを使用する利用者さんは当然乗車も介助が必要です。
抱きかかえでの乗車であれば、サッと乗り込めます。しかし支えながら足を乗せて持ち上げて・・・と、乗車介助に数回の動作が必要な利用者さんは大変です。
雨降りでなければ何とか一人介助で乗車も可能ですが、雨降りだと利用者さんが濡れないように傘が必要です。
夕方帰りの送迎前の暗雲。「降らないと良いね~。」と皆さんと話していると・・・
やはり降り始めてしまいました~(^-^;送迎10分前です!!
あと10分くらい保ってくれてもいいのに~!!・・・と、スタッフ一同(笑)
天気ばかりは仕方ありませんね。
雨の日は車いすや乗降介助が必要な方を先に乗車させます。その後に自分で歩ける利用者さん。乗車介助が必要な方を乗せてからの方がスムーズだからです。
動ける方を先に乗せても良いのですが、介助が必要な方を乗せるのはちょっとしたハプニングが起こるかも知れないので、やはり順番は要介助の方が先の方が安心です。
送迎開始まであと10分ほどでしたが、雨降り。ここは腹を決めて自分は濡れるのを覚悟で乗車介助です(^-^)
幸いご自宅に到着する時には少し小降りになっていたので良かったです。雨の日の乗降は焦らずに。自分が濡れる事は覚悟して、利用者さんを濡らさないように気を付けながら。自分が濡れる事を気にしてしまうと焦りに繋がり、転倒などの危険性が高くなってしまいます。
そうならない為にも、雨の日の送迎は覚悟を決めて行います。
だから送迎時は雨が降らずにいて欲しい(^-^;
送迎時のささやかな願い事です(笑)
因みに・・・朝から雨の日は着替えを一式持参しています♪♪
サイズって実は難しい??
2022-10-17
介護度が重くなってくると、着衣などは家族が用意するようになります。季節によって厚手や薄手の物など、家族次第の一面があります。
そんな中、着衣のサイズの話題が出る事がしばしばあるのです。
当然皆さん、昔からある着衣を使用するのですが・・・
割と体にフィットしたものが多かったりするのです!!
これまでの着衣をそのまま使用するのは問題ないのですが、利用者さん自身の状態によっては新たに用意して頂きたい事もあるのです。
介護している家族の皆さんは「これまでと同じ着衣で大丈夫。」と、普通考えます。これまた当然ですね。
しかしながら・・・介護度が重くなり、動きが悪くなったりした場合、サイズがピッタリ!・・・と言う着衣よりもゆったりした着衣の方が介助し易くなるのです。
そして伸びる生地。これも楽な支援には重要な要素だと思います。
確かにオシャレも必要です。しかし、介護度が重くなると介護する時に少しでも楽な方が良い時が増えて来るのです。
基本的にゆったりな肌着や着衣をおススメしています。
さて、サイズって実は難しい。と書いたのには理由があります。
在宅で介護している家族構成のお話し。
主介護者が男性の場合のケースです。夫・息子・孫息子が主介護者の場合、介護対象の妻もしくは母親、場合によっては祖母の着衣の問題。
女性利用者さんの着衣サイズって案外難しいのです。ご家族が「このサイズでよいはず」と思った着衣は大抵ぴったりフィットしていたり、やや小さめのものだったりするケースが意外と多くあるのです。
確かに実際着衣を購入しようと思っても、女性の肌着コーナーでじっくりと選ぶのが恥ずかしい・・・そんな心理もあって、ついついぱっと見のサイズで選んでしまう。
そうなるとぴったりフィット~♪♪
小柄だから・・・と思ってSサイズを購入してみたら・・・実はMサイズ、もしくはLサイズで丁度良かったり。
Sサイズはぴったりフィット~♪♪
着脱が厄介になります(笑)
介助者が特に男性の場合はとにかく大きめの着衣を購入するようにお伝えしているのです。
場合によってはろまん亭で代わりに購入させて頂く事もあります。
外見から「この人ならMサイズかな?」と思っても、意外と胴回りが大きかったりします。着衣だけではありません。紙パンツもSサイズかな?と思ったら、意外とMLサイズだったり。
脱いでみないと分からない、穿いてみないと分からないものなのです。
ろまん亭では入浴介助スタッフが適切なサイズを確認する事が出来ます。なので着衣の新調をお願いする場合、大きめのサイズをお伝えするようにしています。
ゆったりしている着衣の方が介助も手早く出来るし、手早く出来れば利用者さんの負担も少なくなります。逆にぴったりフィットだと介助の手間がかかってしまったり、締め付けが強くて利用者さんの負担になってしまったり。
着衣だけでも負担が大きく変化するケースは多くあると思います。
今後もしも・・・着衣のサイズに迷うようなら、是非ろまん亭に一声かけて下さい。介助し易いサイズを見極めてアドバイス出来るように努めていますので♪♪
サイズって実は難しいのです。
でも・・・不思議と奥さんが主介護者の場合って着衣が楽なケースが多くあります。
流石奥様!!よく分かってらっしゃる!!(笑)
日常生活面では女性介助者の方が一枚上手なのかなぁと思ってしまいます(^-^)
女性介助者に追い付け追い越せ・・・で、適切な着衣を見極めて行きたいと思います♪♪
お駄賃は缶コーヒーで♪♪
2022-10-15
通常のお買い物ツアーとは別に、独居の利用者さんをお買い物にお連れする事がしばしばあります。
これは仕事後の自分の時間を使ってのお買い物。つまりボランティアでのお手伝いです。
独居利用者さん、ろまん亭を利用するまでは自転車で近所のスーパーや団子屋さんへ行っていたのですが、流石に年齢的にも危険度が高いと判断。ボランティアと言う事で必要時にお買い物デートしています(笑)
好みがはっきりしているので、毎回ほぼ同じものを購入。なので時間もそれ程かかりません。
ちょっとしたお手伝いなのですが、利用者さんからするととても有難いと言う事で、喜んで頂けるのは良いのですが・・・一点だけ困った事があります。
それは・・・そうです。お礼です。
独居利用者さんや他の利用者さんも含めて、何かお手伝いをすると「お礼」を渡そうとするのです。現金の時もあれば食べ物の時もあります。
もちろんお断りです。特に現金はNG。
しかし利用者さんもそれでは気が収まりません。どうしても渡そうとしたり、断ると怒りだしそうな時もあります。
にっちもさっちも行かない時は仕方なく受取り、担当ケアマネージャーさんとご家族に連絡。各月の請求に前受け金として計上させて頂くようにしています。
2~3度そのような事があったのですが、少々面倒なので現在は一切お断りしています。ただ、先程も書いた通り利用者さんは収まりません。
ならば・・・
お駄賃と言う事で、缶コーヒーを一本頂く事にしました。利用者さんからの頂き物は基本的にNGですが、時間外のボランティアタイムなので、現金を渡されるよりも缶コーヒーの方が気楽です。
そして利用者さんも納得のようです。
「ほら、自分の好きな物を買いなさい。私といる時はいいんだよ!」と言って下さるのですが、特に必要なものも無く(笑)敢えて言うなら・・・と、現在はお駄賃缶コーヒーとなりました。
利用者さんはちょっと不服な面もありますが、何も受け取らないよりは納得出来るようです。
今日も時間外ボランティア。お会計の際、現金を渡そうとして来ました。
「いやいやいや、お駄賃頂いているから大丈夫です!」
以前ならそれでも押し付けてこようとしたのですが、僕が一切受け取らないと言うのを認識してくれたのか、今日は素直に引いてくれました。
助かった~(^-^;
缶コーヒーのお陰で断る理由になりました(笑)
ボランティアでのお手伝いは別にお礼は必要なく、こちらも出来る時に・・・なので、余り気にして欲しくないのです。しかし相手の気持ちを考えれば、少しだけお駄賃を頂いた方が収まりが付きやすいのも事実。
今は缶コーヒーが定番になりました。
利用者さん達は親切にしてもらえると、どうしても「お礼」がしたくなる方が多いです。意外と困る事なのです。気持ちは有難いが受け取れない。
これまでのケースではリモコンの電池交換して1万円を渡そうとしてくるのですから。お断りして、「絶対に他の人にはあげちゃだめですよ!」と耳にタコが出来る程お伝えしました。
ちょっとしたことで現金を渡されるとちょくちょく顔を出す輩がいるのです。絶対にダメ。
「困り事ろまん亭に言って下さい。」
これを合言葉にして頂いています。
独居利用者さんはほんの少しのお手伝いで在宅生活を安心・安全に送れます。そのお手伝い。
「お礼」の気持ちは有難いですが、我々にとって一番の報酬は「元気で住み慣れた地域で長く住んでもらえる事」なのです。
お礼の気持ちを少しだけでも満たせるお駄賃の缶コーヒー。大切に頂きます♪♪