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ふれあいと和みの家
≪大利根ろまん亭≫


●有限会社ゲン
〒371-0822
群馬県前橋市下新田町329-11
TEL.027-252-7735
FAX.027-252-7782

≪大利根ろまん亭≫
介護支援事業
≪大利根ろまん亭≫

~2021年9月

徒然なる日記

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「なんとなく誘導」の効果

2011-11-28
 97歳、来年1月には98歳になる利用者さんです。とてもしっかりしていて、ユーモアもあり、時にはスタッフをからかうような楽しい利用者さんです。現在は日中目を閉じている時間が長く、目を開けたときにまとめて働きかけるようにしています。

 その利用者さん、なかなか動いてくれなかったりします。

 例えばトイレに誘導する時、ヘルパー講習では必ず本人の意志を聞き、動作の一つ一つに声掛けをするように教わります。しかしそれを忠実に守って行動すると、この利用者さんは強い拒否が出てしまいます。冒頭でも書きましたがしっかりしている方です、その誘導に強い拒否が出てしまうと、殆どのケースでその誘導は失敗に終わり、時間を空けてからの再度誘導になります。こうなると流石にその日のプランを立て直さなければなりません。毎度そんなわけには行かないので、ここで「なんとなく」誘導の登場です。

 本人に「何をする」「どこへ行く」など具体的な目的は敢えて伝えません。

「じゃぁ僕に掴まって〜」と言うと掴まります。「何〜?」と言われても、「いいですか〜、せ〜の!」と声をかけて立ち上がらせようとします。「あら〜、あたしは重いでしょう〜」なんて冗談を言いながら割と素直に立ち上がります。そして「じゃぁこっちね〜」なんて言いながらトイレへ。その間も「もう12月で寒くなりましたね〜」と当たり障りの無い会話をし続けます。気づくと便器のあたり。ここまでくれば本人も「トイレだ」と感じ、したければ座るししたくなければ「今は出ないよ〜」となるので、そうなったら今度は脱衣所へ何となく歩いていきます。勿論そんな時もいちいち話し続けます。

 こうして無事入浴までたどり着くのですが、この「なんとなく誘導」は意外と効果が高いのです。認知症の方でも目的をあえてはっきりさせずに楽しい会話をしながら進めると案外スムーズに誘導が出来てしまいます。相手に目的をはっきり伝えないので、一部の方は「それは駄目なんじゃない?!」なんて意見もあろうと思いますが、ろまん亭ではかなり有効でほぼ拒否が出ないのでこの誘導方法を推奨しています。勿論全ての利用者さんではなく、拒否が出やすい方に限っています。その判別は毎日の終礼の時に一人ひとりの状態の情報交換をしているので、その時に決定します。

 誘導が苦手な方、是非今度この「なんとなく誘導」を試してみては如何でしょうか(^−^)

2ヶ月ぶりの復帰です!!

2011-11-26
 先日リハビリを見学しに行った利用者さん、その後無事に退院しました。入院中はシャワー浴のみだったそうなので、湯船につかりたい・・・との事で本日利用、実に2ヶ月ぶりの復帰です!!

 表情も良く会話も良好です。驚いた事にしっかりとろまん亭の事を覚えていてくださったので、感激です。入浴は念のため2人がかりで行います。

 やはり退院間もないので体の芯が不安定です。二人介助が正解のようですが、とにかく湯船につかる利用者さんはとても心地良さそうだったと報告を受けました。ここだけの話し、冬場の温泉につかるお猿さんみたいで微笑ましかったとも報告を受けました。何となく想像できるので、ついにやけてしまいます(^−^)

 食事量も入院前より良いように感じます。メニューもその利用者さん向きな物にしました。メニューの詳細は「ある食事の風景」でご覧ください!!

 流石に疲れが出るのは早く、食後2時過ぎに帰宅しました。帰宅の際も出来るだけ歩いていただこうと思い、玄関先まで手引き歩行です。毎日の生活の中でリハビリをするのが適切な気がする方なので、今後も出来る限り介助で歩行していただこうと考えています。体の芯がしっかりすれば本人も家族も今以上に楽になるはずです。時間をかけても回復出来る様にスタッフ一丸となり対応していこうと本日の終礼の時にお話ししました!!車椅子は最終手段ですね♪

伝わらない事もある。。。

2011-11-25
 食事に限らず食べ物を口に入れる時に危険を伴う場合があります。

 口いっぱいに詰め込んだり、小さくても連続でほおばったり、水分を取らないで口につめたり・・・そんな利用者さんをいつも見守りつつ時に優しく「ゆっくり食べる」事を促したり・・・

 今日利用された方もやはり食べ方に危険を伴う方でした。先日はアメを渡したら直ぐに飲み込んでしまいました。幸い詰まらせる事は無かったし、スタッフが側についていたので直ぐ水分補給してもらったりして事なきを得ました。なのでその日のミーティングでその利用者さんにはアメ禁止、せんべいなどもちょっと砕いて食事はやや刻みめに・・・と決めました。

 本日の午前中のおやつはせんべいです。一応少し砕いて出しました。すると・・・「こんなカスみたいのは食べたくない。」・・・と。あら〜、やはり駄目か〜(^−^;もともとプライドが高い方なのでもしかしたらそうなるかな〜・・・と、その予感が見事的中。。。説明してもそう思ったら意識を変えません。がっくし(−−;)・・・そうなると食事の刻みも余りにも「刻みました!」的な刻みは拒否が出そうなので、微妙な刻みにして見ます。すると食事は・・・・・・大丈夫でした。しかし食べ方は変わりません。こうなると何か口に入れるときはある程度覚悟しながら付き添うしかありません。万一の時は早急な対応を考えましょう!!

 危険があるとはいえ、今までの食べ方を今から変えられる事は確かに難しいですよね。習慣を変えることは本当に難しい。相手をいくら思いやっても伝わらない事もあるんです。

 いえいえむしろそんな皆さんの習慣を変えようとする我々がおこがましいのでは・・・なんて思いますが、そこはやは利用者さんの安全を考えれば、トライする価値のある行動だと思っています!!

つながっている?つながっていない?

2011-11-24
 またまた朝の送迎の話。今朝は4人の利用者さんを乗せます。珍しい組み合わせになりました。

 男性の利用者さんAさん、女性の利用者さんBさんのやりとりです。

Aさん「毎日歩かないと足が弱くなっちゃうからね〜。毎日歩いているんですよ。」
  ・・・いやいや、家族の話だと歩いていないんだよな〜・・・(僕の心の中のつぶやき)
Bさん「私はバレーボールをしていて強かったんです。」
 ・・・それは全く別の話しじゃん!!・・・(僕の心の中のつぶやき)
Aさん「毎日あの神社まで100?から120?歩くんだよ」
 ・・・100?から120?なんて・・・単位を間違えてますよ!・・・(僕の心の中のつぶやき)
Bさん「サーブで相手を負かしちゃうのよ。遠征で随分遠くまで行ったものです。」
 ・・・だからそれは全く別の話し!!・・・(僕の心の中のつぶやき)
Aさん「100?歩くのも大変なんだよ。」
 ・・・相手の話も聞いてないのか〜。でも100?は無理・・・(僕の心の中のつぶやき)

 ここまでくれば分かりますか?そうです、話の内容がかみ合っていないのです!!しかし、当の本人達は普通に会話しているのです。ありえないような話ですが、お互い違和感なく話し続けています。内容が無いだけに、割ってはいるのもなんだか申し訳ないので話が尽きるまで聞き手でいました。

 利用者さん同士だとこんなケースが多々あります。相手の話を聞かずに自分の話だけをし続ける。気持は分かるんですけど・・・相手の話も聞きましょうよ(^−^;

 それでもトラブルにならなければ良いと思っています。お互いが納得して話しているのですから、わざわざ邪魔するような事は必要有りません。ただし、やはり何等かのトラブルになったり、他の周囲の方が聞いていて「あの二人はおかしい・・・」なんて思われてしまうこともあるので、スタッフが間に入る事が必要ですね。

 ちょっとずれていても楽しい雰囲気に変換できればそれもアリ。そう言ったことが臨機応変と言う事だと実感します!!

緊張の一瞬・・・(^−^;

2011-11-22
 朝の迎えの時です。認知症で物忘れが割りと早い方。

 お迎えの時は家族が仕事で出かけていて一人です。やや徘徊がある方なので、迎えの時はちょっと緊張。。。

 到着しました、さて愛犬に吠えてもらって呼び出します。チャイムが無いのでワンちゃんに活躍してもらいます。(もちろんご家族の承認済み)

 いつもならすぐに出てくるのですが、今日はなかなか顔を出してくれません・・・こんなときはどうしましょうか??意を決して庭先の縁側の窓を開けて呼んでみます。・・・返事がありません・・・よし!!こうなったら!!上がっちゃいます。そして玄関のカギを開けて、庭から玄関に回って声をかけてみます。・・・し〜ん・・・やはり返事がありません。
いよいよこうなったら!!部屋で寝ているかもしれないので、2階に上がってみます!!緊張の一瞬です。もし寝ていて、起こした瞬間僕を認識してくれなかったら、確実に暴れそうです。どうしよう・・・けどここまできたら引き下がれません!!2階の各部屋に声をかけながら覗いてみます。。。・・・・・、あ〜、居なかった・・・

 そうなると早く玄関まで戻ります。もし戻っている時に外から帰ってきたら確実に僕は泥棒の様子です。早く、早く
・・・焦る気持を抑えながら、また、もし鉢合わせしたらなんと言い訳しようか考えながら玄関に向かいます。

 セーフでした。誰も居ない家でのお迎えです。下手したら不審者ですよね(^−^;

 それはともかく、本人が居ません。これは徘徊で外に出てしまったのでしょう。すぐろまん亭に電話します。その電話の途中、道路の向こうからひょこひょこ歩いてくるではないですか!!涙が出るほど嬉しかったです!!
すぐ車を降りて声をかけながら近づきます。すると、あ〜、ご主人!!(この方は僕の事を何故かご主人と呼びます)いつもの呼び方なので、ちゃんと認識してくださっているようです。そのままスムーズに車に乗っていただき、無事にろまん亭に到着する事が出来ました。

 認知の方のお家に家族が居ない状況で伺うのはちょっとした勇気が居るかもしれませんね〜(^−^;ともあれ何事も無くてよかったです♪
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