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ふれあいと和みの家
≪大利根ろまん亭≫


●有限会社ゲン
〒371-0822
群馬県前橋市下新田町329-11
TEL.027-252-7735
FAX.027-252-7782

≪大利根ろまん亭≫
介護支援事業
≪大利根ろまん亭≫

~2022年9月

このホームページ作成が平成23年。今までの歴史の中様々な利用者さんと出会い、そして別れて・・・ろまんな風では現在の心境や感じた事、進行形で起こっている事柄を綴りたいと思います。時々昔を振り返ったり・・・『ろまんな風』を覗いて見てください。介護を通しての私の心境の変化や成長が垣間見れるかも知れません・・・(^〜^)

徒然なる日記

冷えて来ると・・・

2021-12-18
 日に日に冷え込んできます。今朝は朝一ろまん亭の室温は最低記録を更新していました。

 さて、寒さが厳しくなってくると・・・

 皆さんの着衣が大変な事になって来ます(笑)

 着衣の枚数が増えに増えて・・・

 今朝の利用者さんはパンツ2枚・短いズボン下1枚・長いズボン下3枚にズボンです!!

 よく穿けますね(^-^)

 上着は・・・ノースリーブ2枚・半袖の肌着2枚・長袖の薄手の肌着1枚に厚手の肌着2枚。それにブラウスです。

 端から見るとそれ程着ているように見えないのですが、近くで見るとパンパンです。

 流石に多すぎてトイレの時などの上げ下ろしが大変でもある為、数枚ずつ脱いで頂きました。もちろん上着も数枚脱いで頂いて・・・

 以前は拒否が強かったのですが、時間をしっかりかけて例え適正の枚数であっても必ず毎朝チェックさせてもらうように習慣づけたので、今は拒否もなくスムーズにチェック、脱いで頂けています。

 更に今日は冷え冷えの朝だったので、パンツとパットも怪しいと思ったら・・・やはり両方ともパンパンでした(^-^;

 あと一回くらい失禁あれば恐らくパットはあふれてしまいそうな状態。当然新しいパットとパンツに交換しました。

 これから益々冷え込みが厳しくなります。特に独居の方の場合は着衣がめちゃくちゃになっているケースは多くあります。

 沢山着込むのも良いですが、やはり適性の枚数があると思います。昔の利用者さんが言いました。

 「沢山着ても着寒いんだよ~。」と。

 「着寒い」とは、沢山着てもむしろ寒く感じると言う事らしいです。

 確かに。昔の人はよく言ったものです。

 適正な着衣で暖かいろまん亭の居間で過ごして頂ければと思います(^-^)

歌いながら。

2021-12-17
 以前も書きましたが、今ろまん亭ではYouTubeを使って皆さんと一緒に歌を歌っています。

 歌詞が出て歌付き、映像アリの物を探して流しています。

 歌詞が出ないとやはり歌い続けるのが難しい。歌が付いているとガイドになるので歌い易い。映像があれば歌えなくても楽しめる。

 そんな事から上記の三点を満たす映像を流しています。

 今の利用者さん達は幸い同世代の方が多く、好きな曲や聴いていた曲が結構被っているので有難いです。

 さて、皆さん映像を観ながら気持ち良さそうに歌っています。大きな声の方も居れば小さな声の方も居て。歌いながら途中でお喋りしたりして自由に楽しんで頂いています。

 もちろんスタッフも一緒に歌います。(歌えればの話ですが)これまで戦前から戦後までのCDを沢山聴き続けたので、メジャーな曲はほぼ歌えます!!

 歌いながら僕は利用者さんの表情や声の出し方、集中力を注意して見ています。

 楽しそうな表情なのか、曲を知らなくてつまらなそうな表情なのか。曲を知らなくても映像を楽しめているのか。はたまたトイレに行きたそうなのか・・・

 楽しく歌っていると、意外とトイレを我慢してしまうケースもあるのです。姿勢やもじもじ感をチェックして、トイレに行きたそうな様子なら、

 「ちょっとトイレ休憩にしましょう!」と、ブレイクタイムを設けます。そこで行かないのであれば少し様子を見て再度ブレイクタイム。

 歌を楽しんでいて失禁してしまいました。ではいけません。

 歌いながらも利用者さんの様子をしっかりチェックです。

 そしてもう一点大切なのは褒める事です。

 とても上手な方には「いつ聴いても上手いですね~!」と言ったり、歌に自身が無さそうな方には「本当にいろんな曲を知っていますね!!すごいです!!」と声をかけたりします。

 すると声が小さかった方も少しずつ声が大きくなったりするのです。当然上手い下手は関係ありません。単純に楽しく歌ったりお喋りしたり出来れば良いのです。

 いつも帰り際、

 「あ~楽しかった!一杯歌ったね~!ありがとう!」と、楽しかった事を言葉にしてくれるので我々も嬉しく楽しく一緒に過ごせています。

 「昔の歌はいいやいね~♪」と、ぽそっと言ってくれたり。

 これまでには無かったスタイル、今後のろまん亭スタンダードになりそうです。

 カラオケと違うのは、全ての歌を皆で一緒に歌う事。マイクはありませんが小さな部屋で歌います。マイク無しでも十分楽しめるのです。皆で歌うから尚楽し。

 あら、リンゴの唄の歌の歌詞にありますね~♪♪

 頭の中に流れるのは昭和20年代の曲。今日も皆さんと一緒に沢山の歌を聴きながら新たな発見!!

 高峰三枝子さんの「別れのタンゴ」と言う曲がとてもおしゃれで素敵でした。皆さん、機会あれば聴いてみて下さい!

 最近のお気に入りは平野愛子さんの「港が見える丘」と「君待てども」です。

 昭和歌謡、なかなか良いです(^-^)

すすれるって有難いです!

2021-12-16
 食事介助のお話です。

 今ろまん亭には食事が全介助の方が二人います。二人とも要介護5です。年齢は比較的若いので、咀嚼や嚥下は特に問題ありません。

 さて、その二人の内のお一人の方。

 食事の際、麺類などを「すする」事が可能なのです!もう一方はすすれません。

 麺類等がすすれない方の場合は麺を細かく刻みます。これは食事介助をしない方々も同じようにしています。麺をすすれないと麺を食べるのが大変そうなので。

 以前水沢うどんツアーをしていた頃、水沢うどんを食べる際はスタッフが麺を適度に切ってから食べて頂きました。確か初めて行った時、麺が長くてすすれず噛み切れず。改善点で麺を切る事がありました。

 その流れで、今でも必要な方の場合は麺を切ります。細かく切る方と半分くらいに切る方。利用者さんそれぞれによって切り方を変えています。

 話を戻しますが・・・

 認知症要介護5の方。すすれます。

 すすれると言う事はとても介助し易いのです!!

 蕎麦やうどん、パスタや焼きそばなど、ろまん亭では意外と麺類が登場します。食事介助が必要ですすれる方の場合、麺を箸で掴んで口にちょっと入れれば後は「ちゅるちゅるちゅる~」とすすってもらえるのです(笑)

 ちょっと機械的な感じですが、「麺が口に入った」ように感じると、ほぼ無意識にすするのです。

 これは大変楽ですね。

 すすれない方の場合は刻んだ麺をスプーンに乗せて口に運びます。

 動作的には箸で掴んで一口入れればするするとすすってもらえる方が断然楽なのです。

 普段から口に物が入るとすすってくれるので、口元や食べこぼしが少ないのも有難いです。

 「すする」と言う食べ方は日本の文化でもあります。

 「すすれる」って介助する側としてはとても有難い事なのです(^-^)

ドア越しの声

2021-12-15
 帰りの送迎時、利用者さんをご家族に託して退室する際のドア越しの声。ご家族が利用者さんに掛けている声掛けにほっこりする事があります。

 夫婦二人暮らし。妻が認知症で要介護5です。

 コミュニケーションは取れません。こちらからの声掛けもほぼ認識できず、何か喋るのですが意味不明。

 ほぼ全介助の状態の方です。

 帰りの送迎でご主人にバトンタッチして、一日の状況を軽くお話しします。その後退室。

 ドアを閉める際、ご主人から利用者さんに、

 「〇〇さん、おかえりなさいまし。さぁ手を洗いましょうか。」

 と、声掛けをしている声がドア越しに聞こえます。

 「おかえりなさい」「手を洗いましょう」と声掛けをしても先にも書いた通り利用者さんには認識できていないと思いますが・・・

 僕は通じていると思っています。

 認知症の方の介護の場合、ご家族だとどうしても語調が強くなってしまう場面があると思います。いつもいつも優しく声掛けをする事はほぼ不可能と言っても過言ではないと思っています。

 そしてそれはごく当たり前の事であり、決して非難する事ではありません。それだけ家族介護って大変なのです。

 しかしそんな中、ドア越しの優しい声掛けに時々癒されます。本人は理解していようがいなかろうが、毎回優しく声掛け。

 きっとその気持ちは伝わっていると思うのです。

 我々もデイサービスでは常に声掛けをします。言葉の理解は出来ずとも、通じていると思って働きかけるのです。

 そんな思いで対応していると、時々ハッとするような返答があったりします。そんな時は本当に嬉しい気持ちになります。

 偶然かそれとも繋がったのか。

 それは定かではありませんが、認知症の方に対しても常に真面目に接していると、時々「あれ、通じているかも。」と思う事がしばしばあります。

 一日の中のほんの瞬間の出来事。長い時間の中の一瞬の出来事です。

 しかし、その瞬間の出来事が我々にとって、かけがえのない瞬間にもなるのです。

 毎回送ってドアを閉める時に聞こえる優しい声掛け。

 ご主人の気持ちはきっと利用者さんに伝わっていると信じています(^-^)

ささやかな感動の共有。

2021-12-14
 要介護5の利用者さんです。認知症で介護度が出ているので、介助は必要ですが身体的な動きは問題ありません。

 歩行時は手引き歩行です。

 しかし・・・何故か目を閉じてしまい、歩く時にへっぴり腰になってしまうのです。手引きが重い(^-^;

 そして当然段差では足が上がらず。重心を左右に振って足を上げるよう促してみたり、少し引っ張ってやや強引に足を上げるように促してみたり。

 そんな状態なのですが、不思議な事にろまん亭の玄関のステップから上がる時はスムーズに足が上がるのです。ご自宅の玄関と同じような状態になっているのですが、ご自宅ではステップから足が上がらず・・・

 いつも帰りの送迎時はご家族に両手を持って頂きます。出来れば自力で足を上げて頂きたいので、少しだけ様子を見ています。そして足が上がらないようなら我々が上げるようにしています。

 さて、今日の送りの時です。

 いつも通りにご自宅に到着、玄関からステップに上がり、いよいよそこから家に上がるのですが・・・いつもはここで我々が足を持ち上げて・・・と、しようと思ったら、何と自力で足を上げてくれました!!

 ちょっと嬉しいです!!

 思わずご家族と目を合わせて、

 「今日は上がりましたね~!」と、二人で大喜びです(^-^)

 これまで幾度となく送りましたが、自力でそこを上がるのは恐らく初めてだと思います。

 何だか嬉しくなってしまい、ご家族にもその嬉しさを伝えてしまいました(笑)

 「すごいです!!今日は自分で足を上げましたね!!不思議とろまん亭の玄関は足が上がるのですが、ここでは初めてですね!」と言うと、ご家族も、

 「今日は調子が良かったのですかね~。本当に珍しいです。」

 二人でささやかに喜びを分かち合いました。

 本当に些細な事です。足を自力で上げるか上げないか。ただそれだけ。

 しかしそんな些細な動きでも認知症で要介護5の方が自発的に出来たと言う事はとても素晴らしい事だと思っています。

 これはご家族と一緒に喜ばねばなりませんね(^-^)

 普段はほぼ全介助です。歩行だって目を閉じてしまいへっぴり腰で手引きの負担は大きい。入浴・排泄・食事・・・様々な面で介助が必要です。

 それなのに、今日は自力で足を上げて玄関を上がるなんて!!

 いや~、良いものを見させて頂きました。それだけで一日の疲れが吹っ飛びました。気持ちよく終礼が出います(^-^)

 端から見たら単に玄関で足を上げて上がっただけ・・・かも知れませんが、我々にとっては奇跡的な動作。

 ご家族とささやかな感動の共有が出来ました♪♪
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