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ふれあいと和みの家
≪大利根ろまん亭≫


●有限会社ゲン
〒371-0822
群馬県前橋市下新田町329-11
TEL.027-252-7735
FAX.027-252-7782

≪大利根ろまん亭≫
介護支援事業
≪大利根ろまん亭≫

~2022年9月

このホームページ作成が平成23年。今までの歴史の中様々な利用者さんと出会い、そして別れて・・・ろまんな風では現在の心境や感じた事、進行形で起こっている事柄を綴りたいと思います。時々昔を振り返ったり・・・『ろまんな風』を覗いて見てください。介護を通しての私の心境の変化や成長が垣間見れるかも知れません・・・(^〜^)

徒然なる日記

それは本能です(笑)

2022-09-30
 今日の食事介助です。お相手は要介護5の利用者さん。

 普段は食事になるとしっかり咀嚼、しっかり嚥下も出来ています。目もぱっちり。「食べる事」には問題ありません。

 しかし今日は・・・珍しく食事前から眠気が強めでした。

 これは起きてからが良いかな・・・そう思ったのですが、とりあえず口元に食事を運んでみました。すると・・・

 パクッと食べ始めます。表情を見ると、半分寝ているような様子です。それでも口元に食事を運ぶとパクっと食べて下さいます。

 咀嚼も嚥下も普段と変わらず問題ありません。なので、そのまま食事介助を続ける事にしました。

 順調♪順調♪

 と思っていたら。後半とうとう眠り始めました(^-^;これではもう食事は進みません。仕方なく、一旦中止して僕自身の食事を始めます。

 自分の食事を食べながら、横目で状況を確認します。

 要介護5の利用者さん、目は閉じています。

 ・・・が。

 目を閉じながらも口を開けています!!食べようとする仕草があります!!

 これは!!と思い、食事を運ぶとパクっと(笑)

 ここまで来ると、もう本能でしかありません(^-^)眠気と食い気、両者が同居しているようなのです。念の為に咀嚼と嚥下もチェックしますが、問題ないようです。

 それでも寝ています。・・・が、口を開けます(笑)

 自分の食事を始めましたが、途中で止めて食事介助に専念する事にしました。

 なんだかんだで寝ながらも完食!!

 空腹と眠気が両立しました!!ある意味すごいと思います(笑)

 寝ながらの飲食は誤嚥の可能性があるので、注意が必要です。大抵の方の場合は誤嚥の危険があるので目がしっかりと覚めるまでは食事介助を中止にするのですが、この利用者さんは寝ながらも咀嚼と嚥下は問題ありません。

 年齢的には70代、機能は衰えていないのです。

 要介護5ですから、ほぼ全介助です。しかし「食べる」「食べたい」と言う欲求はしっかりあって、それに伴った動作も出来るのです。

 言葉で訴えられなくても、その動作で分かります。

 今日は眠っている様子だったので一旦食事介助を中止しましたが、本人は寝ながらもエア食事をしていました(^-^)

 そんな姿を見たら、お腹一杯食べて頂きたくなります。

 食事が終わって満腹になったのか、午後はうたた寝タイムが長めでした。ご家族に報告したら、昨夜は余りよく眠れていなかったようです。

 無理も無かったのですね。

 眠気と食い気が両立するなんて(笑)あの時のエア食事の動作はもう「本能」と言うしかありません。

 そう言った仕草や動作をしっかりと救い上げて、訴えられないけれども対応して行ければと思います。

 認知症になっても本能は残ります。残っている本能や機能は維持して行けると良いなぁと思いますが・・・悪い本能は消え去って欲しいですね(笑)

 そうなって頂く為に、ストレスを極力少なく過ごして頂けるように支援しなければなりません。

 ストレスが少なく穏やかに過ごせれば、きっと本人も楽なのではないかなぁと思うので。。。

 あくまでも僕個人の想いです(^-^)

家族とのコミュニケーション。

2022-09-29
 利用者さん達とは日中沢山お喋りをしてコミュニケーションが取れています。人と人の繋がりを大切にしているろまん亭ならではの過ごし方です。

 さて、送迎をするとご家族とお会いする機会が多くあります。単に利用者さんを送るだけではなく、時間があればご家族ともお話をしてしっかりとコミュニケーションを取るようにしています。

 お話の内容は何でも良いのです。

 出来るだけご家族とお話をするのですが、特に介護負担が大きいと思われるご家族とは積極的にコミュニケーションを取るようにしています。

 利用者さん本人の状態もお話しますが、やはりご自宅での介護の状況や大変な事、何か要望などがあれば聞くようにしています。

 サービス利用で分からない事、介護保険で分からない事などなど。僕がこれまで経験した事なども踏まえて話すようにしています。

 時には引っ越しの相談なども受けたりして(笑)新しい賃貸住宅を探しているとの事、知り合いの不動産に連絡してみたり、周辺の賃貸情報を入手してみたり。

 自分に出来る事であれば、出来る限り相談を受けるようにもしています。

 毎回ご希望に添えるとは限りませんが、話しを聞く事はいくらでも出来ますし、伝手があれば繋げる事も出来ます。何事も色々と相談して頂けると有難いと思っています。

 在宅介護はストレスや負担が大きくなりがちです。第三者である我々が介入する事で少しでも介護負担の軽減に繋がると良いなぁと思っています。

 その為にはしっかりとコミュニケーションを取って、お互いを知って信頼関係を築く事。

 それが大切だと思っています。

 介護は利用者さんだけではなく、介護しているご家族も含めた事が介護支援です。

 例え四方山話でも、気持ちが明るくなるのなら良いのではないでしょうか。

 これからも利用者さん、そしてそのご家族の皆さんと沢山コミュニケーションを取って、信頼関係をしっかりと築き、在宅介護を支援して行ければと思います(^-^)

 四方山話から介護のお話し。時には趣味の話など諸々と。

 

「超」が付く程の安全運転(笑)

2022-09-28
 ろまん亭開設以来約22年。送迎はデイサービスで必須のサービスです。毎日あちこちにお迎えや送りに車を出しています。

 メインの車はドリー君(セレナ)。他にはケアマネージャと男性スタッフの車。それぞれ個人の車となっています。

 幸いな事に、開設以来一度も事故や違反は無く、送迎スタッフには感謝感謝です。

 だからと言って慢心する事はありません。送迎は特に運転に気を付けてするようにしています。

 さて。とは言え、時には自分の運転を評価しなければなりません。

 最近その評価の目安としている事があります。

 それは・・・ある利用者さんの送迎時です。

 要介護5の利用者さん。座位は保てますが、揺れると体を支えられずにそのまま横に倒れてしまうのです。その方を送迎する時は特に注意が必要なのです。

 もちろん座った時の姿勢も大切。体の位置を整えて、いざ出発!!

 運転中に気を付ける事は、とにかく安全運転。直進もスピードを出し過ぎないようにします。スピードを上げるとちょっとした振動が思った以上に大きくなってしまうからです。

 振動が大きいと倒れそうになってしまう・・・(^-^;

 左右に曲がる時もゆっくりと。

 まるで免許取りたての運転です(笑)

 一番困るのは・・・道路自体が歪んでいる道です。どうしても車が傾いてしまいます。そんな道も、ゆっくりと出来るだけ振動が無い路面を選んで。

 信号だって赤になりそうな様子なら、かなり前から速度を落としてゆっくり停車。以前誰かから聞いた「鈴虫停車」です。

 鈴虫が鳴くような音を出す程ゆっくりと停車する事だそうで。

 そんな停車を心掛けます。

 ここまで来ると「超」安全運転♪♪逆に危ないかな?・・・と思う程の運転ですが、その位気を使いながら運転しないと、要介護5の利用者さんが横倒しになってしまいます!!

 バックミラーで様子を伺いながらの運転。もし倒れそうになったら、一時停車して姿勢を正すようにしています。

 何にしてもご自宅からろまん亭まで、ろまん亭からご自宅までを倒れずに送迎する事を目標にしているのです。

 自分の運転を省みるにも良い機会だと思っています。

 送迎は唯一自分自身の目が届かないサービスでもあります。そこは送迎スタッフを信頼して、常に安全運転。渋滞などで時間がかかってしまっても、焦らずにお迎えに行く事。

 この22年間、無事故無違反なのですから、これからも安全運転で無事故無違反を継続出来ればと思っています。

 利用者さんの命を預かっている送迎ですから、「超」が付く程の安全運転でも十分だと思っています(^-^)

重たい~(^-^;

2022-09-27
 利用者さん達は・・・たとえ小柄な方でも、案外重たかったりします。特に介護度が高い方だと、尚更。

 介護度が低い方の場合は、ある程度足に力が入るのでそれ程重たくは感じないのですが・・・とにかく介護度が高い方々は重いです。

 先ずは足に力が入らない。これは認知症の為でもあり、筋力が低下してしまった為でもあります。そこに「立つ」とか「立とう」と言う意思が無いので、全て介助者任せ。

 そうなると・・・全体重をこちらにかけて来るので、なかなか重たく感じるのです。

 そして脱力してしまう方。始めのうちは良いのですが、段々力が抜けて来て。そのまま介助者任せになってしまうケースもあります。

 脱力した方はかなり重たく感じます。

 そしてバランスを取れない方。ある程度足に力が入っても、バランスが取れなくて傾いてしまったり前傾になってしまったり、腰が引けてしまったり。

 そんな方々の転倒を防ぐには、なかなかの力が必要となります。

 送迎車の乗車が一番きついかも知れません。乗車するにはある程度足に力を入れる、もしくは「乗る」意思が無いと、大変です。

 現在の利用者さんの中に、乗車介助が大変な方が数名います。

 抱きかかけての乗車。立位がほぼ無理な方の場合は抱きかかえが一番安全かも知れません。もちろん利用者さんの体重にもよりますが・・・今抱きかかえでの乗車の利用者さんは小柄な方なので、何とか対応出来ています。

 脱力系ではなく、硬直系。なので意外と抱きかかえは楽に感じます。とは言え、人一人を抱きかかえての乗降は負担もあります。それでも安全に乗降して頂くには抱きかかえが必須の方。

 立位は少々保てるもバランスが取れない方。この方の場合は一人が体を支え、僕が肩に利用者さんを乗せて足をステップに掛ける方法で乗車して頂いています。

 片足がステップに乗れば、後は自分の腿に乗せて一気に座席に押し上げます。片足さえ乗れば、後は割とスムーズなのですが、片足を乗せるのが大変なのです。

 立位が取れるのであれば、一人介助でも何とか乗車が出来ます。座席に手を乗せて頂き、肩に利用者さんのお尻を乗せて足をステップに。これが基本の姿勢です。

 肩にお尻を乗せて頂くと姿勢の状況がよく分かります。バランスを崩しそうになればすぐに抱える事も可能。割と使える形だと思っています。

 ただ・・・どんなにコツがあっても、どんなに技術があっても、根本の「体重が重い」方は本当に大変なのです(^-^;体重が重いのに加えて脱力してしまうケースは厄介極まりありません。

 女性スタッフでは不可能な介助。男性スタッフがメインで対応し、補助に女性スタッフが入ります。基本的に体のバランスを取ってもらえれば、後は何とか出来るので・・・

 余りの重さに笑ってしまいます(笑)利用者さん本人も笑ってしまいます(笑)

 ケラケラと笑いながらの乗車、それなりに楽しいのですが、やはり重い(^-^;

 何やかんや言いながら、そんな送迎車の乗降も立派なリハビリだと思っています。多少なりとも動けるのであれば、二人がかりで対応。

 リフト車は無いので当然ですが~(笑)

 色々と工夫しながら、アナログな対応ではありますが皆さんとぴったりくっつきながらの介助です。

 重たい方の場合は密着が基本。

 ろまん亭は利用者さんとの密着度も高いデイサービスなのです♪♪

「食」を楽しんで頂く♪♪

2022-09-26
 介護は時として諦める事も必要だと思っています。無理やり強引に介助しても良い結果が出るとは限らないケースがあるからです。

 もちろん「やってください。」と言われればやれない事も無いのですが、出来れば無理やり強引な介助は避けたい所です。

 さてさて今日の本題です。

 食事介助にスポットを当ててみます。

 介護度が高い利用者さんの食事介助は意外と難しい事があります。食事を口に運んでも思ったように食べ進めて頂けない事が多いからです。

 「食事を食べる。」と言う意思が明確ではないのですから、口に何かを運ばれているとしか感じず、当然何を口に運ばれているのか分からないのに無防備に口を開ける事は無い可能性が高いと思っています。

 なので、食べ始めのきっかけが大切だと思っています。

 始めの一口。僕はこの一口は利用者さんの好きな物や分かり易い料理が良いと思っています。

 例えばお味噌汁がお好きな方であれば、始め一口はお味噌汁で。味の濃いものがお好きであれば味の濃い料理で。

 始めの一口で「美味しい」と感じて頂けると、その後がスムーズになるケースは多いと思っています。

 介助の方法も一人一人違うと思います。そのままスプーンに乗せて口に運んで食べられる方、スプーンに乗せて口元から箸で口の中に食べ物を入れてあげる方。唇に軽くスプーンを触れると口を開ける方。

 それぞれが違う方法で食べ進める事が出来るのです。

 そう言った工夫はとても大切だと思っています。

 さて、冒頭で「諦める事も必要」と書いたのは・・・

 どうやっても食べ進められない事もしばしばあります。そんな時は一旦諦めて、時間を置いてから再度チャレンジ。もしかしたらその瞬間は食べたくないのかも知れないし、目がしっかり覚めていないのかも知れません。

 時間を空けると意外とスムーズに食べられる事もあるのです。

 そして・・・認知症の方もそうではない方も、一食食べなければお腹は減ります。お腹が減れば精神的に不安定になるかも知れないし、空腹の訴えが出来ない方ならそのまま衰弱してしまうかも知れません。

 我々はそんな皆さんの介助をしているのです。

 食べなければお腹が減る。

 当たり前ですよね。訴えが出来ないからこそ、工夫しながら試行錯誤しながら食べられるように支援して行くのです。

 「時間が無いから」「人手が足りないから」は言い訳になりません。こちらの都合ではないのです。食べなければお腹が空くのです。

 仮に食事が食べられなかったのであれば、おやつにボリュームを持たせても良いと思っています。とにかく空腹感があるのであれば和らげてあげたいと思っています。

 誰だってお腹が減ると元気が出ません。イライラする事もあると思います。しかし認知症の方々はそんな自身の状態を認識できないのです。訴えが出来ないのです。

 我々の仕事は「当たり前のことを当たり前にする」ことでもあると思います。

 人によってはそれを「熱意」と言うかも知れませんが、僕はそう思う事はありません。「熱意」と言うよりも、ただ単に「普通の事をしているだけ」なのです。

 食事介助は意外と忍耐力・根気が必要な介助でもあります。しかし工夫次第で解消される事も多くあると思います。何故ならば「食べる」と言う事は人間の本能でもあるからです。

 咀嚼が出来て嚥下が出来る方であれば、工夫次第でしっかりと食べる事は可能だと信じています。

 もちろん認知症が進み、咀嚼や嚥下の動作を忘れてしまったのならば話は別です。咀嚼と嚥下の動作が出来るのであれば、その限り工夫しながらしっかりと「食」を楽しんで頂きたいと思っています。

 現在要介護5の利用者さんでかなかな感情が表に出ない方が居ます。そんな方も、自分の好きな物や美味しいと感じるものが口に運ばれると、一瞬目の輝きが変わります。表情でも笑顔が出る事もあります。

 そんな皆さんのリアクションを見る度に、「食」の大切さを実感。

 食べられるのであれば、しっかりと楽しく美味しく食べて頂く。

 食べなければお腹が減るのです。それを訴えられない方々の気持ちを思うと、何とか工夫して食べられるようにしてあげたいと思うのは当たり前の事なのではないでしょうか。

 そんな当たり前の事を積み重ねて、皆さんと平穏・穏やかに過ごして行けると良いなぁと思います(^-^)

 「食」は生きて行く中で、最も楽しみの内の一つなのですから♪♪
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