~2022年9月
このホームページ作成が平成23年。今までの歴史の中様々な利用者さんと出会い、そして別れて・・・ろまんな風では現在の心境や感じた事、進行形で起こっている事柄を綴りたいと思います。時々昔を振り返ったり・・・『ろまんな風』を覗いて見てください。介護を通しての私の心境の変化や成長が垣間見れるかも知れません・・・(^〜^)
徒然なる日記
嬉しい情報♪
2022-07-26
今年から利用されている利用者さん。要介護4から要介護5になりました。
利用のきっかけは、このホームページ。ご家族の方が探し出してくれて、問い合わせをして下さいました。
当初主介護者であるご家族が介護疲れがかなりひどかったようです。当の利用者さんは座位は保てますが、基本的に自身では動けず、言葉を発する事も出来ません。
食事から排泄、着替え等全て全介助の状態です。
その介護を主介護者一人が担っているのですから、介護負担は大きかったと思います。
利用開始するに当たり、本人の介護以前に主介護者のレスパイトケア(介護負担軽減のケア)が当初の大きな目的でもありました。
利用開始から約3ヶ月。6月からはほぼ毎日利用する事になり、排便介助などはお休みの日以外はろまん亭で行う事も出来るようになりました。
7月に入り、利用者さんも大分慣れて来たのだと思います。特に疲れなどは見えず、安定して利用出来ています。
食事介助も順調ですし、排泄介助もスムーズに出来ています。今は排泄介助のベストの時間を模索している最中です。
レスパイトケアを目的にしている事もあり、送り時には少し主介護者とお話をするようにしています。日々のケアで大変な事や雑談などなど。
話をする事も介護負担の軽減に繋がる事だと思っています。
そして今日、主介護者から、
「大分精神的にも肉体的にも楽になりました。」と言われ、とても嬉しく思いました。
少しずつでも介護負担が軽減されていると言う事です。そして、
「ホッとして楽になった為か、疲れがどっと出て来たようです。」とも言われました。
通常は毎週金曜日に訪問入浴を利用されているので、金曜日はお休みですが、今週は金曜日の訪問入浴をお休みしてデイサービスを利用したいと言うお話をされて。
もちろん対応は可能ですので、「対応は可能ですからご検討ください。お返事は前日まで、もしくは当日の朝でも構いませんので。」とお伝えしました。
もし少しお休みになりたいと言うのであれば、デイサービスを利用した方が良いと思います。入浴を一回休んでも体調や健康に害はありませんから。
主介護者の意向が大切です(^-^)
主介護者のレスパイトも順調に進み、今ではショートステイの利用も視野に入れられるほどになったようです。
ショートステイの利用が定期的に出来れば、更に負担は軽減されると思います。
介護負担の軽減はやはり介護から離れる事です。そして離れた時間を自分の時間として使う事が一番だと考えています。
訪問系も助かると思いますが、訪問時は在宅する事が多く、離れる事が出来ないそうです。その点、通所系や宿泊系は自宅から離れるのですから、自由に動けると言う事なのです。
利用開始から約3ヶ月、少しずつゆとりをもって介護に当たれるようになったと聞いてとても嬉しかったです。当初の目標に辿り着いたのですから。
もちろん辿り着く事がゴールではありません。ここから安定して利用して頂き、更に主介護者の時間もしっかりと継続して取れるように努めなければなりません。
ともかく、介護者が「大分楽になりました。」と言って下さったのは有難くもあり、嬉しくもありました。
これからも在宅介護をしっかりと支援して、住み慣れた地域に長く住まえるお手伝いをし続けたいと思います♪♪
今日頂いた言葉は、とても励みになります。
ありがとうございます♪♪
座りながら・・・(^-^;
2022-07-25
トイレ介助の時です。
排泄が全介助の方の場合、トイレ誘導から便座に座る、便座から立ち上がる・・・全ての動作に介助が必要なケースは多くあります。
排泄感が無い方の場合、座りながら排尿してしまう事もしばしば。パットを外した状態で座りながら排尿されるとさぁ大変!!
パンツからズボン下、ズボンも汚れるし、便座や床も汚れてしまいます。
そうならない為に排泄感が無い方の場合はパットを付けたまま座る動作に入ります。そして便座に座る直前にパットを抜き取るのです。
パットをしたまま便座に座って頂いても良いのですが、座ってからパットを抜く場合、万一その時点で排尿があるとお股が汚れてしまいます。
便座に座る直前に後ろに抜き取るのがベストだと思っているのですが・・・
パットを抜き取る瞬間に排尿してしまう事もありますが、その場合が一番被害が少ないと感じています。
先日も便座に座りながら排尿してしまった方がいました。
パットに出ている尿の感じがちょっと変で、おかしいなぁと思ったらやはり・・・紙パンツに尿汚れがあり発覚!!
すぐにズボンやズボン下をチェック。幸い紙パンツだけの汚れだったので簡単に処置出来ました。
パットって便利なものですが、上手に処理をしないと時として汚れが拡大してしまう事もあります。排尿にしろ排便にしろ、上手く処理をすればとても便利ですが失敗するとやや大変(笑)
そして最近になって気付いたのですが、パットってすぐに吸収しないのです。例えば上からお水を垂らすと一瞬弾いてしまうのです。
お股にしっかりと装着しなければなりません。
立った状態で排尿してしまった時はパットをお股に押し当てるようにしないと意味が無いのです。実際何度か立ったまま排尿してしまった方にパットで受け止めようとしたら弾いて周辺が汚れてしまい・・・(^-^;
それ以降、出来るだけパットは押し当てながら対応するようにしました。
物の性質をしっかりと把握しておかなければなりませんね(笑)
排泄感が無い方の場合は常に警戒が必要です。
どのタイミングで出るのかが分からないのですから。
汚れは出来るだけ最小限に。
排泄介助をする時のちょっとしたポイントかも知れません。
少しでも歩ければ。
2022-07-23
要介護5の利用者さんです。
三回目のワクチン接種後、急に立位保持が出来なくなり歩行も出来なくなってしまいました。
接種前はしっかりと立位保持が出来、歩行も手引きながら結構歩けたのですが・・・
しばらくは二人介助となりました。体格がよく、一人では無理だったので。
しかし時間が経つにつれて少しだけ立位保持が出来るようになって来ました。回復と言うにはまだまだですが、それでも多少立っていられます。
立っていられれば排泄介助や入浴介助は一人介助が可能です。現在は入浴・排泄介助とも一人介助で行っています。ただし男性のスタッフの対応です。
体格がよくて女性スタッフでは少々不安定。急に脱力する事もあるので、その時は女性スタッフでは支えきれません。
さて、歩行はどうでしょうか。
歩行は・・・ほぼ回復していません。
手引きをするのですが、辛うじて足が出るくらい。以前も書いたのですが、5センチくらいずつしか足が出ません。
それでも全く歩けない訳ではないのです。
ワクチン接種後は基本的に車いす対応になりましたが、今はほんの少しでも歩けるので、ろまん亭内は出来るだけ歩いて頂くようにしています。
トイレや浴室へは片道歩いて片道車いす。往復で歩く事も何とか出来そうですが、余りに疲れてしまうと帰宅後が心配になってしまいます。
何せ要介護5ですから、筋力も体力も低下しています。疲れてしまうと足に力が入らなくなってしまう可能性もあります。
歩く事と車いすを使う事のバランスが大切です。
ずっと車いすでは筋力も体力も低下、ずっと歩いて頂くと疲れて立位も難しくなってしまう。
適度に歩いて頂いて適度に車いすを使います。
恐らく大きなデイサービスだと多少歩けてもほぼ車いす対応になってしまうケースだと思います。
ただ、やはり在宅でご家族が介護するのですから、少しでも歩けた方が負担軽減になるし、少しでも立位が保てれば介護負担の軽減にまります。
ほんの少しでも自力で立位保持、手引きでちょこちょこ歩きでも歩けるような状態まで戻せればと思っています。
生活リハビリで少しずつでも動いて頂く事。
集中的なリハビリよりも生活動作の中でのリハビリが有効だと思っています。
歩行が不安定だからと言って車いす対応のみにならず、少しでも歩けるのであれば手引きで頑張って頂きたいと思います。
もちろんその時の状態にもよりますが。
ほんの少し自力での立位保持、手引きでの歩行ができると介助がグッと楽になるのですから(^-^)
何とかしてあげたい!!
2022-07-22
認知症が進むと自発的に動く事が難しくなるケースがあります。
現在ろまん亭では自発的に動けない方が意外と多くいるのです。自発的に動けないので必然的に座位の時間が長くなります。
自発的に動けないと言う事は排泄も失禁状態となります。紙パンツにパットを付けていますが、座位が長いと当然蒸れてしまいます。
蒸れてしまうと皮膚が柔らかくなり、少し擦れると皮がむけてしまい・・・そこに失禁の為、不衛生となり皮むけが進んでしまいます。
皮がむけると次の段階は皮膚に傷も出来てしまいます。そのまま進むと出血を伴う皮むけ。所謂褥瘡的な状態になってしまいます。
これはとても痛みます。
現在二人の利用者さんがその問題に直面しています。お一人はまだその状態が始まったばかり。蒸れないように傷を傷パットでカバーしていますが、今の所は現状維持。
もう一方はちょっと深刻な状況になりつつあります。
受診してお薬は出ていますが、なかなか回復に向かいません。それはやはり蒸れてしまう事と失禁による衛生状態。そこをクリアしなければ恐らく改善しないかも知れません。
傷になってしまったところを傷パットなどでカバーして蒸れから守るようにすれば良いのか?しかし現在は痛みが強いようなので、先ずはその痛みから解放してあげたいと思っています。
近日中に受診を予定しているので、ご家族にはその旨お伝えしました。
少し傷が広がっている利用者さん、実はお尻の皮むけは毎年恒例の事でした。初夏から晩秋までは毎年お尻に皮むけが出来てしまいます。
しかし処方薬を塗布し続ける事によって、秋の終わりには治るケースが恒例でしたが・・・今回の皮むけはこれまでのとはちょっと違っていて、傷の状態が悪いです。
秋までこの状態は少々気の毒。せめて痛みを取り除けるようなお薬や少しでも状態が良くなるような方法を指示して欲しいと願います。
動けなくなると必ず出てくる問題。
「褥瘡」
そうならない為にしっかりと栄養を摂る事、そして同じ姿勢にならない事、適度な運動をする事。
しかしながら認知症が進んでしまうと、それら全てをクリアする事はとても難しい事になってしまいます。本人自身が自発的に動けないのですから。
少しでも改善出来るように、対応出来ればと思っています。
何とかしてあげたいのですが、お薬などは主治医に任せるしかありません。出来る事を繰り返し続けて様子見。
こんな時は我々の無力さを痛感。
少しでも痛みを軽減してあげられるように工夫して対応して行きたいと思います!
ひと匙の楽しみ。
2022-07-21
食事介助をしていていつも思います。
このひと匙ひと匙が美味しく感じると良いなぁと。
食事が全介助の利用者さん達は自分で好きな物を好きな順番で食べる事は不可能です。介助者の配分で口に物を入れるのですから。
本当ならば本人の意思を聞きながら介助したいのですが、意思表示が難しい方、自分で食べ物を口に運べない方だからこそ全介助なのです。
そうなると、介助者のひと匙に乗せる食べ物で味が決まります。
僕は調理をする時に、出来るだけ合わせても美味しく食べられるような惣菜を作ろうと思っています。
メニュー構成で言えば、和食なら和食でまとめて洋食なら洋食、中華なら中華でまとめると大抵のお惣菜は合わせても間違いないと思います。
もちろんメニューによっては和洋中の枠を超えた何にでもある惣菜もあると思います。とにかく合わせてちぐはぐな味にならないようにメニュー構成をしているつもりです。
だから食事介助の時も利用者さんの口に運ぶひと匙には気を使っています。
そのひと匙で「美味しい」と感じて頂けたら嬉しいですね(^-^)
実際食事全介助の利用者さんでも「美味しい」と感じた時の口の開け方は違います。
例えば甘いデザート。トータルして甘いデザートでの口の開けは良いと感じます。おかず系ではないのが残念ですが(笑)
甘いデザートになるとスムーズに口を開けてくれたりします。・・・と言う事は、「美味しい」と感じれば口の開けが良いと言う事。
口に運ぶひと匙に何を乗せるのかがポイントになりますね。
魚系を食べて頂いた次はお肉系。そしてお野菜にお味噌汁・・・
一つのおかずが食べ終わったら次のおかずに進むのではなく、満遍なく順々に食べて頂く事も大切です。そして間々にお口直しや箸休めを入れて、お口の中の味をリセットしたりして。
たまにはおかずの合わせ技。
そして最後は甘~いデザート。
色々な味を楽しめるように工夫しての食事介助です。
自分で自由に食べられません。だからこそ、デイサービスなどで食事介助をする人は利用者さんの口に運ぶひと匙に楽しみを見出せるような盛り付けをする必要があると思います。
何気なく食事介助をするのではなく、ひと匙に楽しみを盛るように心がけると介助も楽しく感じるのではないでしょうか。
口に入れた時の美味しいリアクションはなかなか嬉しいものです。
これからも美味しいリアクションを沢山見られるように、ひと匙に楽しみを盛って食事介助をしたいと思います♪♪