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ふれあいと和みの家
≪大利根ろまん亭≫


●有限会社ゲン
〒371-0822
群馬県前橋市下新田町329-11
TEL.027-252-7735
FAX.027-252-7782

≪大利根ろまん亭≫
介護支援事業
≪大利根ろまん亭≫

ろまんな轍~介護史~

・・・・・・轍・・・・・・

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周囲の理解とは・・・

2011-10-11
 認知症の方やそのご家族はとても苦労されている事が多くあります。
 そのうちの一つに周囲の理解力も含まれます。

 認知症は介護保険が始まる前に比べれば段違いで理解されているとは思いますが、実際はまだまだ足りないような気がします。介護は身近に起きなければ本当の意味で理解したり、介護に興味を持ったりしません。だから無理に理解して欲しいとも思いません。もちろん特に認知症について知識をつけて欲しいと願いますが、実際問題、自分自身が問題に直面しない限りはなかなか勉強しようなんて思わないはずです。

 そういう僕もこの仕事に従事していなければ、介護は「いつの日か・・・」の話で、興味を示さなかったかもしれません。

 しかし、今は介護に携わって11年。色々物の見方も変わってきます。そして介護の実態も身に沁みてきます。僕ら一人ひとりはとても小さな存在で、何も出来ません。認知で徘徊があったりする方を四六時中見守る事も出来ません。だから周囲の方々の理解が必要なんです。ちょっとした理解でも良いんです。おかしな行動をしている人に怒らず話を聞いて諭してあげられれば良いんです。だって、怒ってもしょうがない事なんだし、病気がさせていることなんだから、当の本人に怒っても駄目なんです。

 ・・・と熱を込めて話しても、現実は甘くありません。やはりおかしな行動をしていれば、注意されたり怒られたり、冷たい視線で見られたり・・・

 介護や認知症の勉強会なんて言うと仰々しくなってしまうから、もっと楽な・・自然な感じで学べると良いのにな〜と今日カンファレンスに出席して痛感しました(^−^)

まるで忍者?!

2011-10-04
 徘徊のある利用者さんで、こんなケースもありました。

 ある日の午後、居間にスタッフ・利用者さんで10人前後いました。時々フラッと徘徊をする方もいます。でもたいていの場合、「さて、行くかな」などと声を出してから動くのですが・・・この日は違いました。

 利用者さん同士スタッフも一緒になって楽しく会話をしています。僕はそろそろ帰りの時間が近づいているので、皆さんのノートを書き始めました。

 このとき!!気配も無く一人いません。「あれ??」何故居ない??何故誰も気づいていないの???僕もたいていの時は気配を感じるのですが、このときは全く感じませんでした。

 さぁ大変です!!すぐに廊下に出てみると・・・・なんと音も立てずにそ〜っと扉が閉まろうとしています。
なんて事でしょう。誰にも気づかれず、音も立てずに出て行こうとしているではありませんか!!いやはやここまで来ると忍者のような、泥棒のような・・・すごいです。本当に驚きました。外に出たい一心で、ここまで出来るとは。この時徘徊を止める事のストレスの大きさも実感しました。誰にも気づかれないようにしてでも出ようとする気持、無下には出来ませんよね。

 こんな様子では家族も気づかないうちに徘徊してしまう訳です。徘徊する方のすごさを実感しました。

 その後幾度と無くそ〜っと外出しようとしていましたが、流石に我々も目を離さずに居たので一人外出はありませんでした。その代わり、そんな時はスタッフも一緒になって沢山歩かせていただきました。満足してくれた事と思います。いつも歌いながら近所を散歩していました(^−^)

徘徊シリーズ・第2弾

2011-09-30
 今回の徘徊の事例は、誘導できる徘徊です。誘導できると言っても徘徊をとめる事は出来ません。何故ならそれは本人にとってストレスになるからです。

 しかし一旦外に出てしまうと、「あそこの角を右に曲がりましょう」とか「このまままっすぐで良いみたいですよ」なんていう誘導に従ってくれます。この場合はとても楽です。転倒や車・自転車には十分気をつけて、後は少し疲れるまで安全な道を誘導していけば良いのです。

 そして疲れが見え始めた頃に「あそこの角に知り合いの家があるから休みましょう」とか「休憩所があるからそこまで頑張りましょう」なんて言いながらろまん亭に案内します。すると素直にまた入ってくれます。こんな事が一日に2〜3度ほど有りますが、その都度お付き合いします。歩く時間はそのときの利用者さんの体調や様子を見て、付き添うスタッフの判断に任せます。

 こんな事がおおよそ2〜3ヶ月続くと、少しずつ外に出ることが少なくなり最期は外に出なくても落ち着いてしまいます。残念な事に在宅では最期まで自宅を脱出しようとしていたようですが、ろまん亭ではとても落ち着いて楽しく過ごしてくださいました。

 誘導できる徘徊は、本人の状況に合わせて歩く事ができるので、付き添うスタッフの負担はかなり軽減できます。徘徊する本人たちにも不明瞭ですが目的意識はあります。しかし沢山歩いているうちに曖昧になり、最期はこちらの誘導どおりに進むので、やはり外に出さないように気持を抑えるよりむしろ思い切り歩いてもらった方が良い結果になる事が多い気がします(^ヘ^)

徘徊にお付き合い♪

2011-09-29
 徘徊する方は意外と多く利用されています。ろまん亭でも多くの徘徊する方を受け入れてきました。

 多くの場合、本人の気が済むまで一緒に歩き続けます。最長記録は2時間です。結構歩けるんですね〜、利用者さん。
 徘徊時に誘導が効かない場合、気が済むまで歩いてもらう事にしています。本人の自由です。そばに寄ると怒るときもあるので、3歩下がって付いて行きます。本人の気が済むまで、疲れるまで歩いてもらうと、当然動きが止まりまじめます。そうなったらろまん亭に連絡して場所を伝えて迎えに来てもらいます。現場では当の本人には偶然道で会ったような素振りで近寄ってお話をします。車が到着したら、あくまで通りすがった知り合い。・・・の体で話を進めて、「乗せてもらいましょう」なんて言えばほぼ間違いなく乗ってくださいます。

 周囲の方から見ると年配の方の3歩後ろを歩く変な男・・・と映るでしょうか?でもかまいません。徘徊や行動などの制限は本人にとってストレスに他なりません。ストレスを出来るだけ回避し、受け入れてもらい、そして初めて誘導出来る様になってきます。徘徊して疲れきったところに救いの人が現れて、車で送ってくれる・・・「助かった〜、ありがたい」と思ったときに毎回同じ顔があれば、流石に信用してもらえます。名前は覚えていただかなくても良いんです。この顔さえ覚えていただければ・・・

 マンツーマン対応になるのでこの方法はろまん亭ならではの方法と思っています。いままでこの方法で何人もの利用者さんを受け入れてきました。そして意外にも少しずつ落ち着いて最期は外に出なくても落ち着いてデイが利用出来るようになって来ました。時間も人手も掛かりますが、徘徊のお付き合いは有効な方法だと思っています(^−^)
 

 

超ハイスピードな繰返し

2011-09-24
 一つの会話が終わったとたん、その会話の頭から話が始まるケースです。会話内容が短ければ短いほど結構ハードなんです。そして周囲の目もごまかしにくい・・・

 こんな方にはどうするか。まずは普通に会話です。段々会話が一つに囚われ始めます。そうしたら2〜3回は話を聞きます。少し返答に変化を加えて、方向を変えられるか試しながらすすめます。それで駄目なら、今度は相手より先にその話し・答えを出してみます。すると「よく知ってるね〜」などと、必ずと言っていいほど一旦止まります。

 歌もそうです。ある利用者さんはとても歌がお好きでした。そして一度歌わせると同じ歌を何べんも繰り返します。そのまま続けると、他の利用者さんも「なにかおかしい・・・」と思い始めてしまいます。さて、そんな時は相手が歌い出す前にこちらがやや大きめな声でその歌を歌います。そして終わったら間髪入れずに次の、別の曲を歌い始めます。するとその別の歌に引きずられて歌い始めます。これを繰り返せば延々と続くと思われた歌も色々な歌に変えられます。

 繰り返すペースが速いからと無理に、強引に話題チェンジしても上手く行かない時もあります。そんな時は手を変え品を変えて無理なく目先を変えられる方法をみんなで考えます。

 こうしてろまん亭では認知症の方も他の方も余り違和感なく一緒に過ごしているのです!!
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